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扇子の小噺 ‐涼しい豆知識‐ vol.11
「茶道 “結界”の扇子」

茶道

こんばんは。天候が少しずつ、梅雨から夏に変わっていくのを感じます。
先日京都を訪れたのですが、扇子を使っている人を見るたびにどんなあしらいの扇子だろうとつい目で追いかけてしまいました。扇子を片手に、オープンカフェで冷たい飲み物を飲むのも、日差しがちょうどいい今の時期の楽しみの一つですね。

京都での飲み物といえば、皆さんは「お抹茶」をいただいたことってありますか? 甘い和菓子と一緒に味わうと、ほろ苦さがとても美味しいですよね。
千利休が完成させたと言われる「茶道」には、いろいろな礼儀作法があります。その中で、私たちのよく知る扇子が、大切なコミュニケーションの道具として使われていることをご存知ですか?

今回の涼しい豆知識では「茶道」における扇子の役割をご紹介します。

茶道では、敬意を払うべき相手の前での挨拶や、貴重な品を拝見する際に、自身のひざの前に閉じた扇子を置いて礼をします。

この動作は、閉じた扇子を「結界」に見立てることで、こちらが一段へりくだり、相手への敬いの態度を示す作法とされています。
さらに戦国時代からのなごりとして、自分の前に刀の意味合いを持つ扇子を置くことで、敵意がないことも表すと言われています。

茶道

武士にとって刀同様の価値あるものとして扇子が扱われていたため、今でも使用しない時は帯の左側にさしておいたりします。

茶席用の扇子は持つ人によってサイズが違ったり、流派で扱い方も異なります。
お盆の代わりにして月謝を渡す際に使ったり、名刺交換をする際に扇子にのせることもあるそうですよ。

礼儀や感謝を示すための道具として使われてきた扇子。
一見堅苦しい立ち振る舞いに感じても、そのひとつひとつに込められた意味合いに注目すると、今まで引き継がれた大切な日本の精神が伝わってくる気がします。

少し背伸びした扇子の扱い方も、作法のひとつとして知っておくのも素敵ですね。

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