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扇子の小噺 ‐涼しい豆知識‐ vol.4
「聞いてみる? うちわの昔話」

うちわ

こんばんは。夏らしい気温の日が続き、職場では冷房が入る日も増えてきました。
残念ながら節電対策で温度が高めに設定されていますので、作業しながら片手であおぐことのできるうちわを愛用しています。
今回は扇子と同じ、風を起こす仲間「うちわ(団扇)」についてご紹介します。

みなさんは「うちわ」が、扇子よりもさらに古くから伝わる存在なのをご存知ですか?
夏のイベントなどで街角で配っていたりと身近な存在のうちわですが、なんと今からおよそ2000年前から使われていました。

では、そんなうちわのデビューした当初はどんな風に使われてきたのでしょうか。

デビュー

うちわの原点、どんなカタチ?

うちわ(団扇)の存在は古代エジプトの壁画や中国の記録が最古のものになるそうですが、日本で最も古いものとしては、弥生時代、古墳時代に使われていた木製品のうちわがあります。

今のうちわの柄を長くした形で、「翳(さしば/さしは)」と呼ばれています。

さしば

翳は、風を起こして涼しくなるものというよりも、「かざす」「はらう」ものとして、日よけに使われたり、権力を表すもの、祭祀にかかわるものとして使われていたそうです。

そして、虫を追い払うように病魔なども打ち払うことができると考えられていたため、「打つ翳(は)」から「うちわ」と呼ばれるようになったとか。

うちわ(団扇)の漢字は中国由来で、丸いという意味の「団」、風をあおぐ(煽ぐ)ことから「扇」を組み合わせて「団扇」と示されています。

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どんどん広がるうちわ文化

その後、時代によって素材は変わり、絹や鳥の羽を用いた豪華なものから鉄や板製の硬いもの、バナナの葉や竹などの植物繊維を使ったものなど。様々な種類のうちわがつくられました。

用途もそれに応じて、高貴な人の顔を隠す道具や、武将の持つ軍配、風を使って火を起こしたり、消火したり、虫を追い払ったりする日常的な道具として使われるようになります。

軍配

明治時代には、印刷技術の発達から美しい模様のうちわを量産できるようになり、鉄道会社などから広告を掲載したうちわが配られるようになりました。

そしてアイドルや俳優の写真を使用したうちわもつくられたことで、団扇はさらに身近な存在になっていきます。
プラスチックを使用して安く生産できるようになったため、広告媒体として重宝され、うちわの需要はどんどん広がっていきました。

アイドル

今では、軽くて手になじみ、手軽に涼しくなれる道具。夏を楽しむ風情のあるものとして認識されていますが、うちわは様々な過程を経て現在の姿になったんですね。

古くから日本人の生活と共にあるうちわ。改めて考えると、時代に応じて少しずつ形やデザインを変えながらも、まだ身近で使われていることが貴重な気がします。
今年は夏のイベントを盛り上げる道具の一つとして、自分だけの一本を探してみてはいかがでしょうか。

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