おしらせ
5.92019
扇子の小噺 ‐涼しい豆知識‐ vol.1
「扇子 フロム ニッポン」

こんばんは。
夜はまだ少し肌寒いですが、5月6日「立夏」に暦の上では夏を迎えて日中は日差しが強くなってきました。
そんな日差しをよけたり、涼しくなる道具として、そろそろ扇子を持ち歩くことを考え始めた方もいらっしゃるかもしれません。
新日本カレンダー広報室 夏のアイテムサイトではこれからの季節の読み物として「扇子の小噺 ‐涼しい豆知識‐」を掲載していきます♪
そもそも扇子っていつからあるの?
扇子は十二単などで知られる平安時代初期につくられたと言われています。
最初の扇子は私たちが知るものと違う用途で使われていました。どんな用途だと思いますか?
じつは、メモ帳なんです。「檜扇(ひおうぎ)」と言って、紙代わりにヒノキの板を糸で綴じあわせたものがはじまりでした。その後、5本ほどの木の骨を並べて、片側に紙を貼り付けた「蝙蝠扇(かわほりおうぎ)」というものがつくられます。
檜扇と形は同じですが、今度は涼むことを目的としたもので、蝙蝠(こうもり)が羽を広げた姿に似ていることから名付けられたそうです。
扇子 フロム ニッポン
もともと“涼しくなるための道具”としては、これより以前に古代エジプトや中国で発明された「うちわ」が使われていました。
ですが、コンパクトに折りたたむことができる扇の形は日本で最初に考えられました。
器用な日本人らしい工夫に感心させられますね。
その便利さに驚いた異国の人々によって、多くの扇子が輸出されたそうです。
その後、扇子は小回りのきく形から、儀式の道具や、茶道、芸能の小道具としても使われるようになります。
加えて、“無限に広がること”を意味する末広がりの形が、縁起のよいものとして贈答品にも重宝されるなど、今でも私たちの身近な存在として親しまれています。
もしどなたかにプレゼントする機会があれば、この由来を一言添えて渡してみてはいかがでしょうか?